ここは奇跡の泉があるお蔭で、今や年間6百万人もの信者が訪れるカトリックの巡礼地となっています。
ルルドに近づくと、周囲が山がちになってきます。標高はせいぜい千メートルほどの山々ですが、神聖な場所に近いためか山から霊気のようなものが感じられます。
町の中心部へ向かうロータリー付近です。奇跡の泉がある洞窟への案内表示が立っています。
このあたりホテルがあちこちにあって目立ったのですが、何とフランスではパリに次いでホテルの数が多いところなんだそうです。
聖域の入口を入ったところの正面に聖堂が立っています。
無数に立っている十字架は、2010年に各国から来た信者が運び込んだものです。
奇跡の泉の入口です。人がたくさん集まって、泉へ向かう行列を作っています。
聖母像が立っている下が洞窟の入口です。
人が多くて見えないので、もう少しと近寄っているうちに、いつの間にか泉に向かう列に入り込んでいました。列にいる人たちの表情は皆真剣です。異教徒(私)がちょっと写真だけ撮って途中で抜けるなんて、とても許されない雰囲気です。で、そのまんま人の流れに付いていく破目になってしまいました。
列を作っている人たちを見ると、病気のようだったり怪我をしたした人が多くいます。車椅子の人、それに付き添い看護をする人の姿もたくさん見かけました。
みんな病気や怪我をこの奇跡の泉で治したいという一心でここまで来たのでしょう。
この泉で「奇跡的に」治った病気は延べ数千件にもなるそうですが、その多くは結核や気管支炎など内科系が多く、外科的、整形外科的な治療効果は殆ど無かったそうです。
奇跡の泉の上の岩には水が染み出ています。
列の人々は、それに手を触れては自身の顔や腕などにすりこんでいました。
この泉は、1858年に村の14歳になる少女ベルデッタがこの洞窟のそばで聖母の姿を見たことから始まりました。少女が聖母の姿を見たのは18回にも及びましたが、少女 はそれが聖母だと理解していなかったそうです。しかし、少女が聖母に言われ、この洞窟の岩の下に湧水を見つけたのが奇跡の泉だったのです。
奇跡の泉の「源泉」とおぼしきところです。
ベルデッタ自身、気管支喘息の持病があったのですが、彼女はこの泉の水を信じず、別の湯治場へ通っていたというワケの分からない話も残っています。
泉のそばの壁には、同じ源泉から取ったとされる水がでる水栓が並んでいました。人々はその水を飲んだり、持参したボトルなどに詰めたりしていました。
みなさんの病気が治ると良いですね。
大聖堂を見上げたところです。奇跡の泉のがある洞窟の岩の上に建っています。
見上げると余計立派に見えます。
これ何だか分かりますか?
大きなローソクです。
大きくて、全体を撮ると数字が見えないので部分拡大しています。
8kgで60ユーロ、12kgでも90ユーロですから、よく教会の中にある小さなローソクよりも割安かも知れません。
それにしても、こんな大きなローソクが燃え尽きるまでどれぐらいの時間がかかることでしょうか。
ルルドに集まる世界各国の人々には、日本人も入っています。
聖域の入口から大聖堂へ向かう途中にあった日本語です。
聖域の外の参堂の両側には売店がたくさん並んでいます。どこの店にも、宗教関係のお土産がどっさりとありました。このあたり事情は日本もどこも同じようです。
(2011年6月)