2012年7月6日金曜日

カルカッソンヌのシテは城塞都市

「カルカッソンヌを見ずして死ぬな」とまで言われるヨーロッパ最大規模の城塞を見に行きました。
あいにくの雨模様で、空が青くないのが残念です。
  宿がシテの西側なので、裏から城へ上がっていきます。
カルカッソンヌに最初の砦が築かれたのは、何と紀元前3世紀とのことです。それだけ、この地が昔から交通の要衝にあったということなのでしょう。

 高い石塀に囲まれた城塞が姿を現してきます。
城壁の長さは3km、塔の数は53、この城塞を防御するために必要な兵隊の数(計算値)1323人ということだそうです。










雨で写真があまり撮れませんでしたが、城内には土産物店はもちろん、飲食店や雑貨店、酒店などの店がたくさんありました。
柱の上部に装飾が施されています。













カルカッソンヌが完全に城塞に囲まれた都市になったのは12世紀のことだそうです。
彫刻がロマネスクっぽいのはその頃のものだからでしょうか。
コンタル城の入口です。朝10時に開門するのを待っている人たちがたくさんいました。
この中から城塞内部の見学が出発します。
このツアーに参加すると、一般には入れないところも見ることができます。
英語ツアーは11:45~と14:45~の2本だけでした。所要時間45分間。
コンタル城の濠の前で待つ人たち。
1130年ごろに建築されたこの城は、封建時代の軍事建築の傑作と言われているそうです。
 ツアーは城と塔を見た後に城塞全体の4分の1ぐらいを歩きます。
 塀は高いところもありますが、それほどでもないところもあります。

敵が攻めてきたら、上から大石を投げ落としたり、熱湯を浴びせたりできるような施設が、ところどころ組み込まれています。
この城塞が13世紀に十字軍に攻められたとき、城主は簡単に降伏したとあります。
城壁が長くて守りにくかったのでしょうか。
その後、1226年にカルカッソンヌはフランス王国の領地となりました。スペイン・アラゴン王国との戦いに備えるために、ときのフランス王 ルイ9世は第二の城塞建築を命じました。
その城塞が完成してからは、カルカッソンヌは戦火にさらされることが無かったそうです。
現在のシテの姿は19世紀に大修復が行なわれたときのものだそうです。
 修復の際、塔の屋根を左のような形にしましたが、それはオリジナルとは異なると物議をかもしました。本来は平屋根だったそうですが、結果的にはこの方が美しく、今の私たちの目を楽しませてくれています。
城塞見学ツアーは、この野外劇場で終了しました。
真夏になれば、コンサートなどが開催されるとのことです。
(2011年6月)