2012年8月9日木曜日

カオール 中世が残る黒ワインの街

 今日は宿があるツール・デ・フォーレからロット川に沿って走り、カオールCahorsへの一日観光に出かけます。

往きは川が左にあります。右は崖が迫っていて道幅も狭いしトンネルがたくさんある道です。


崖の上のほうが充分に削り取られていないところもあって、バスなんかは屋根をこすりそうになって走っています。
向こうからバスがやってきたら待っていないといけません。そうでないとバスはセンターラインを踏み越えて走ってきてぶつかりそうになります。
フランスのバスは横暴です。一方、トラックは大人しく走っていて日本とは逆です。
カオールにあるサンテティエンヌ大聖堂の後ろ姿です。
裏庭は野菜・ハーブ畑になっていました。
正面です。ガッシリとした造りで、大聖堂というよりも城壁のようです。
この大聖堂は12世紀に建てられたもので、ロマネスクとゴシックが混在しています。
上の写真にも少し写っていますが、2つの大きなドームがあるのが特徴になっています。
ファサード部分は14世紀になって改築されて、よりガッシリとした形になったそうです。











フランボワイヤン・ゴシック様式の回廊は16世紀初めに造られました。


この街のシンボルとも言えるヴァラントレ橋がロット川に架かっています。
1308年から建造が始まり、1378年まで70年間かかって完成しました。

 上に写っていない3つめの塔です。
 橋のたもとには、笹の生垣がありました。












ランチは通りかかったクレープ屋さんで。

左はスモーク・サーモンのサラダです。
 こちらは「本日の定食」タラのブランダードです。
隣りでおいしそうに食べている人がいたので注文しましたが、塩鱈を使うためでしょう。たくさんのポテトが入っていたのですが、塩がかなりきいていました。
飲物はまたシードルを頼んでしまいました。周囲の人がおいしそうに飲んでいたから、ついつい頼んだのですが、 やっぱりそうおいしく思いませんでした。
フランス人の味覚が分からなくなるモノのひとつです。








本日の定食を書いた黒板です。
 もう少し歩いたところに、セミのアートを売っている店がありました。
フランスにもセミがいるのですね。
カオールはタンニンが強い「黒いワイン」と呼ばれるワインでも有名です。
ワイン店にはカオール産のワインがズラッと並んでいます。
赤ぶどうの一種マルベックMalbec(またはCot Noir、古くはオクセロワAuxerriosとも)のワインは非常に多くのタンニン成分を含み、色も濃いことから「黒いワイン」といわれるようになりました。

カオールのワインはAOCで70%以上マルベック種のぶどうを使うと決められています。
ただ、残り30%はメルローなどを使うことから、このワインの味は見た目ほど強烈ではありません。
あるいは、近年は消費者の嗜好もあって、マルベック種のぶどう もあまりクセがないものに変わってきているということなのかも知れません。
いずれにしても、この黒いワインには、健康に良いとされるポリフェノールがたくさん含まれているとのことです。
(2011年6月)