今から1万7千年も昔の壁画が残っているラスコー洞窟Lascauxへ行きました。
入場券は、この時季は洞窟入口ではなくて、近くのモンティニャックMontignacという町の観光局で買わなければなりません。
で、モンティニャックの町の中心にある、セント・ジョージ教会の前に車をとめました。
教会のすぐ横にある市庁舎の一部が観光局になっています。
洞窟内はガイド付ツアーでしか入れませんから、入場券を買うということは、ツアーを予約するということなのです。そして、英語ツアーは本数が限られているので、早めに行って予約するのが無難です。
私たちは10時に着いて、11:50の英語ツアーを予約しました。
入場券は、洞窟と別の場所にある博物館入場がセットになったもの(@12.50ユーロ)を求めました。洞窟だけだと9ユーロです。
この町の道路の上には、赤い花びらのような装飾が施されていました。
お祭りでもあるのでしょうか。
こっちの道路には、白い花びら様のものがありました。
とってもきれいです。
ル・ト博物館Le Thotの入口です。
ここは、ラスコー洞窟の資料館で、洞窟内に描かれた動物の実物を見ることもできます。
資料館には絵のコピーと説明ビデオなどがあります。但し、ビデオはいずれも仏語のみでした。
広々とした庭はちょっとした動物園です。鹿は小さかったけど、昔の種類なのでしょうか。
鹿は、洞窟内では3番目に多く描かれている動物です。
この牛は洞窟の絵の牛と同じ種類のものです。
牛の絵は2番目に多いそうです。
(一番多いのは馬の絵です)
より近くで牛を見たい人のために(?)剥製も資料館のテラスに置いてありました。
ラスコーⅡの入口近くにある案内板です。
どうしてラスコー"Ⅱ"なのかと言うと、本物のラスコー洞窟ではなくて、それに似せて作った複製だからです。見せてもらえるのは、つまり複製洞窟ということになります。
本物はここから200m離れたところにあるそうです。
すぐそばにある、別の時季には入場券売り場となる(たぶん)インフォメーション。
洞窟ツアーは所要約40分間。洞窟内の気温は年間を通じて13℃。薄着の時季はもう一枚着る物があれば良いでしょう。
近くに別棟で売店もあります。
洞窟内の絵です。
牛は数では2番目ですが、とても大きく描かれているものが多いです。全長5mぐらいもあるでしょうか。色も黒色と赤茶色が鮮やかです。
牛を大きく描くのは、この種類の牛、特に雄牛が激しい闘争心を持っていることと関係があるのでしょうか。
これは鹿の絵です。何頭も描かれています。
入口の案内板には、洞窟内撮影禁止となっていましたが、 写真を撮ってもよいとのガイドさんの案内でした。
ラスコー洞窟の本物は、当初公開されていたのですが、観光客が吐きだす二酸化炭素や埃やカビやらで壁画が修復不可能になるほど傷んでしまったため、今は非公開、空調完備の状態で保存されているそうです。
1940年にラスコー洞窟を発見したのは4人の少年ですが、実際の発見者(?)は少年たちが連れていたロボットという名の犬だったそうです。犬が穴に落ちて、それを救おうとした少年たちがラスコー洞窟を見つけたというわけです。
ラスコーⅡは本物ではないとはいえ、洞窟を再生(再建)するのに5年、壁画を描くのに6年間もかけて本物と寸分違わない複製を作り出しました。絵具も本物と同じ材料のものを使ったといいます。それだけに、洞窟も壁画も複製を見ているとは思えないほどの迫力があります。
これらの絵を描いた旧石器時代のクロマニョン人ですが、既に遠近法で絵を描くことを知っていたそうです。すごいですね。
モンティニャックの町からラスコーⅡまで1.5km、博物館Le Thotまで は逆方向に6kmです。
車でないと博物館まで行くのはちょっと遠いです。
(2011年6月)