2012年8月2日木曜日

コルド・シュル・シェル  空に浮かぶ城塞都市

 コルド・シュル・シェルはフランス南西部ミディー・ピレネー地域のアルビから車で30分ほどのところにあり、「空の上のコルド」という名前のとおり、小高い丘の上に建っています。

 標高は最高320m、ふもとが159mということなので、標高差は160mほどです。

 城塞都市と言っても、防御のための城壁は殆ど見あたりません。
この辺りの村には当時「異端」とされたカタリ派の人々が多く、カトリックはカタリ派を殲滅させるためアルビジョア十字軍を派兵し乱暴狼藉を働きました。この町は、その十字軍の攻撃により村を失い、離散した村人たちのためのニュータウンとして トゥールーズの伯爵が1222-29年に造らせたのが起源だそうです。
 道を上がっていくと、最初にあった「時計の門」。
 2つめの門です。
 13世紀に建てられた建物の多くが残っています。
 このあたりの特産品フォアグラを売っているお店の看板です。
 こちらもフォアグラ店ですが、ガチョウのフォアグラを主に扱っているのでしょうか。

ガチョウのフォアグラは上品でなめらかな味わいがあり、鴨のは味がよりはっきりとしていると言われますが、どちらがおいしいかと聞くと「それは好み」ということになるようです。
 坂を上りきったところにレアールがありました。
その横にある広場からの展望です。
 頂上の広場の周囲には土産物や民芸品、皮製品などを売るお店がありました。
あまり派手な看板を出しているところも無く、この歴史ある美しい町に溶け込んでいるようでした。
広場に近いところにそびえ立つ、サン・ミッシェル教会の塔です。

1950年ごろにアルベール・カミユがこの町を訪れ、「コルドのすべてが美しい」と感嘆したそうです。
(2011年6月)